掲載の写真は、彩の国(埼玉県)鶴ヶ島市にあるJA(農協)で売っていた「麦わら」のブロックである。写真には、9束写っている。その1束がお幾らか、お分かりになるだろうか?
折角のご訪問者をして、焦らすこともあるまい。一束「375円」である。
今時は一般市民が「麦わら」を買うことは無いし、買える所も無い。このように一般販売されていること自体、大変珍しい。その理由は簡単である。「脚折雨乞」に使うために麦が作付けされ、余った一部が一般に売られたのだ ・・・ と推察して大きな間違いは無いと思う。
麦わらが珍しい物になった主たる理由は「値段」と「労力不足」なのだろう。麦を輸入に頼るようになって、私の幼い頃は当り前の風景だった「麦畑」を、最近はとんと見かけなくなった。麦畑が無いって事は「麦わら」がないって事である。
ところが、8月3に執り行われる彩の国(埼玉県)鶴ヶ島市の脚折雨乞(すねおれあまごい)の龍蛇=龍神の胴体は麦わらで作るのが慣わしだ。麦を作付けせねばなるまい。
麦を輸入に頼るようになる以前は、行事に参加する集落の農家全体が必要な麦わらを持ち寄っていたと思う。だが、昭和39年を最後に一度途切れた雨乞い行事を、昭和51年に復活することになって、材料確保の為、労力が大変だし経営的にも採算が取れぬ麦わら作りを町(当局)が何らかの形で応援し、確保してきたのだ ・・・
毎度のことながら、私独自の歴史認識である。当たっていなくとも問題なしだ。
龍蛇の組み立て(作成)は7月26日からだから、必要分は既に確保されているだろう。おそらく、JA鶴ヶ島で売っていたのはその余りであると推測するのに躊躇はない。
雨乞いに使われる龍蛇の作成には、麦わらだけで、
570束 X 375円 = 21万3750円 かかる計算である。
麦わらだけではない。竹が80本必要だとの事。
竹の値段は公表資料がなかったので計算できなかった。情報公開を願うほどの問題でもない。麦わらにXXX円、竹に???円、OOOに???円 材料だけで 合計 ????円、ダカラドウシタと問い詰められても困る!
悪い癖が付いてしまった。何にでもお金に計算して物事を判断する癖が付いてしまった!
・・・・・・・ ヤダネー
鶴ヶ島市教育委員会が作成したパンフレットからの借用情報だが、龍蛇に関するその他の豆情報も記述しよう。
龍蛇(りゅうだ)は入魂ののち「龍神」となります。
昔は「蛇」又は「大蛇」と呼ばれていたが、脚折雨乞保存会設立以降、蛇体の形態状から、
「龍蛇」「龍神」と呼称しています。
長さ=36メートル 重さ=3トン 頭の高さ=4.5メートル 太さ=6メートル
開いた口(直径)=1.6メートル 目玉=0.25メートル 角の長さ=4メートル
鼻の穴(直径)=0.18メートル 頭の幅=2メートル